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最終更新日: 2026年6月7日

うちで3頭目を迎えた日、先住犬がごはんの場所で唸り声を出したのを今でも覚えています。「普段は仲良くしてるのに…」と動揺しました。実はフードの香りの違いや食器の配置ひとつで犬の緊張が跳ね上がることを、そのとき初めて実感しました。家庭犬トレーナーとして現場で見てきた経験では、グッズやフードの選び方次第で多頭飼いのトラブル頻度は劇的に変わります。
犬目線で考えると、人間が「便利」「かわいい」と思って選んだものでも、犬の本能や多頭の関係性に合っていなければ逆効果になることも。この記事では、実際に現場で使ってきた家庭犬トレーナーの視点から、多頭飼いでトラブルを減らせるおすすめのフード&しつけグッズを比較します。失敗した例や「こうすればよかった」と後悔した経験も交え、リアルな選び方と解決テクをまとめます。
この記事でわかること
- 多頭飼いで起きやすいしつけトラブルの具体例と原因
- 犬の本能に合ったグッズ・フード選びの実践ポイント
- おすすめ商品のリアルな使用感・比較結果
- グッズやフードを変えて失敗・成功した体験談
- 多頭飼いで役立つしつけテクニックの実例
多頭飼いで起きやすいしつけトラブルとその原因
2頭目を迎えたとき「うちの子は社交的だから大丈夫」と思っていた飼い主さんが、3ヶ月後に「こんなはずじゃなかった」と相談に来るケース、本当に多いです。家庭犬トレーナーとして現場でいちばんよく見るのは、「仲良くしてほしい」という飼い主さんの気持ちが逆に犬たちのストレスを高めているパターンです。
食事まわりのトラブルが一番多い
多頭飼いのトラブルでダントツ1位は食事時のケンカや威嚇です。犬目線で言うと、食べ物は「今この瞬間、奪われるかもしれないリソース」です。どれだけ普段仲良しでも、本能レベルで「守らなければ」というスイッチが入る犬は珍しくありません。うちのトレーニング現場では、食器同士を50cm離すだけで威嚇が消えたケースもあれば、2m離しても唸りが止まらなかった組み合わせもありました。距離感は個体差が大きいです。
しつけの観点では、同じ場所・同じタイミングで2頭に並べてご飯をあげることがリスクになります。食器同士が近いと、片方が食べ終わった瞬間にもう片方のご飯に移動する、という行動が起きやすい。これが続くと早食い・食器防衛・唸りへとエスカレートしていきます。
遊びとおもちゃの「取り合い」問題
おもちゃの取り合いは、一見するとじゃれ合いに見えるので見過ごされがちです。でもこれ、実は犬がストレスになってる可能性があって、特に「いつも取られる側」の犬は遊ぶ意欲そのものが下がっていくことがあります。犬の本能から見ると、おもちゃを「獲物」として認識している犬にとって、それを奪われることは単なる遊びではありません。僕が過去に担当した柴犬2頭の家庭では、片方がロープを独占し始めてから、もう片方がおもちゃに一切近づかなくなりました。飼い主さんは「性格が大人しくなった」と思っていましたが、実際はストレスで意欲が削がれていたケースでした。
トイレ争奪戦という盲点
トイレシートの数が足りていない多頭飼いのお宅で、マーキング・粗相が増えたというご相談もよくあります。犬目線で言うと、トイレは「僕のにおいを主張する場所」でもあります。特にオスとオスの組み合わせ、または未去勢・未避妊の犬がいる場合は顕著です。うちのクライアント宅で実測したところ、トイレを1枚増やしただけで週5回の粗相が週1回に減ったケースがありました。
仲間外れ問題は歳の差コンビに起きやすい
シニア犬と子犬を一緒に飼い始めたご家庭で起きやすいのが、シニア犬がだんだん活動を控えるようになり、結果的に遊びの輪から外れてしまうケースです。子犬は体力が有り余っているので、シニア犬に全力でじゃれつきます。シニア犬はそれを避けるようになり、飼い主さんも子犬ばかりに目が行く。するとシニア犬が「飼い主との関係が薄くなった」と感じ、問題行動が出ることがあります。
一括しつけを試みて悪化したときの話
正直に言うと、僕も以前トレーナーとしてある程度の経験を積んだ段階で、「2頭いるならまとめて教えた方が効率的」と判断したことがありました。コマンドを2頭同時に教えようとしたんですが、片方が覚えるともう片方がそれを見て混乱し、先に覚えた方も「なんで同じことやってるんだろう」という状態になってしまいました。結局、個別セッションに戻すまでに2週間無駄にした経験があります。しつけの観点では、多頭での一括トレーニングは「お互いが干渉し合わない程度に慣れた段階」から始めるのが鉄則です。
犬種・性別・年齢差によるパターン違い
トラブルが起きやすい組み合わせパターン
- テリア系同士:縄張り意識が強く、食事・おもちゃ両方でトラブルになりやすい
- オス同士(未去勢):マーキング競争・マウンティングが激化しやすい
- 歳の差5歳以上:体力差・遊び方の差が大きくシニア犬のストレスが蓄積しやすい
- 牧羊犬系+小型犬:ハーディング本能で小型犬を追い回してしまうことがある
- 同性メス:一見穏やかに見えても序列争いが水面下で続くことがある
たとえばレトリーバー系は一般的に温和ですが、同じレトリーバーでもフード執着が強い個体は食事まわりで揉めます。「犬種だから大丈夫」という思い込みは、多頭飼いでは禁物です。僕が担当したゴールデン2頭の家庭では、片方が食事後に毎回もう片方の食器をチェックする行動が出て、それが唸りにエスカレートしました。犬種の「平均像」ではなく「目の前の個体の行動」を見ることが重要です。
多頭飼いにおすすめのドッグフード&しつけグッズ11選

多頭飼いのフード選びって、正直「一頭一頭に合うものを全員分揃えるのが理想」とわかっていても、現実は財布と相談しながらの妥協の連続だったりします。僕自身、これまでいろんなフードを試してきた中で「これは多頭環境で本当に助かった」と思えるものもあれば、「悪くはないけど、多頭向きではないな」と感じたものもありました。正直に書きます。
Nutro ナチュラルチョイス 小型犬用 成犬用 チキン&玄米 3kg
ドッグトレーナーの先輩に「食事まわりの落ち着きが変わるから試してみな」と勧められたのがきっかけです。小型犬多頭飼いの現場でも使っている人が多いと聞いて、半信半疑で導入しました。結果として、食いつき自体はかなり安定していました。犬目線で言うと、香料・着色料不使用なのに嗜好性が高い点は素直に評価できます。過度に香りを強くしていない分、興奮しすぎずに食事に向かえる印象で、しつけの観点ではごはんの取り合いが起きにくい環境づくりに地味に貢献してくれます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 小型犬・成犬(生後8ヶ月以上) |
| 内容量 | 3kg |
| 粒サイズ | 小粒 |
| 主原料 | チキン・玄米 |
| 添加物 | 香料・着色料 無添加 |
| 分類 | 総合栄養食 |
良かったところ
- 香料不使用でも嗜好性が高く、食べ残しが減った
- 小粒設計が小型犬の多頭環境にフィット
- 食事時の興奮度が落ち着き、ごはん前の吠えが減った
気になるところ
- 3kgで多頭飼いだと消費が早く、コスパは特段良くはない
- 食感がやや硬めなので、歯が弱いシニア犬には向かないことがある
👤 こんな人向け: 食事まわりのトラブルを減らしたい小型犬多頭飼いの方。落ち着いた食事シーンを作りたいなら試す価値があります。
大地のレシピ ドッグフード 成犬用 ラム1kg 3個セット
これは「3つの候補から比較検討して選んだ」フードです。アレルギー持ちの子がいる多頭家庭で何を使うか、グレインフリー系を複数並べて検討した末に選びました。単一たんぱく質(ラムのみ)というのが、しつけの観点では重要なポイントで、アレルゲン特定がしやすくなります。片方の子の皮膚トラブルが明らかに落ち着いたのには正直驚きました。ただ、もう一頭はラムの香りが合わなかったのか食いつきがいまいちで、全員に使えるわけではないというのが正直なところです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 成犬 |
| 内容量 | 1kg×3個セット |
| 主原料 | ラム(単一たんぱく質) |
| 特徴 | グレインフリー・グルテンフリー・人工添加物不使用 |
| 対応 | 低アレルゲン・DRD対応 |
良かったところ
- 単一たんぱく質でアレルゲンの特定がしやすい
- 皮膚トラブルが改善したケースあり(個体差あり)
- 人工添加物不使用で敏感な子にも使いやすい
気になるところ
- ラム特有の香りが苦手な子には食いつきが悪い場合がある
- 多頭全員に合うとは限らないため、少量から試すのが無難
👤 こんな人向け: 多頭の中にアレルギーや皮膚トラブルを抱えた子がいる家庭。ただし全員に合わせるのは難しいので、アレルギー持ちの子専用と割り切って使うのがおすすめです。
グラン・デリ ジャンボパック
コスパと嗜好性を両立させたい多頭飼い向けの国産フードです。2.9kgのジャンボパックは、毎日複数頭に給餌していると「あっという間になくなる」多頭飼いの消費速度にある程度対応できます。犬目線で言うと、チーズ入りという要素がかなり嗜好性を高めていて、偏食気味な子でも比較的食いつきが良い印象です。ただ、嗜好性が高すぎると食事時の興奮が上がりやすく、ごはん待ちの興奮が強い子がいる家庭では、むしろ落ち着かせるのに一手間かかることもありました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 成犬 |
| 内容量 | 2.9kg |
| タイプ | ソフト(半生) |
| 主原料 | ビーフ・鶏ささみ・緑黄色野菜・チーズ |
| 製造 | 国産(ユニチャーム) |
良かったところ
- 大容量で多頭飼いの消費ペースにも対応しやすい
- 嗜好性が高く、偏食気味な子でも食べやすい
- 国産で安心感がある
気になるところ
- 嗜好性の高さが食事時の興奮につながる場合がある
- ソフトタイプは開封後の保存に注意が必要
- プレミアムフードと比べると原材料の質は異なる
👤 こんな人向け: 食べない子がいて困っている多頭飼いの方、コスパを重視しつつ国産にこだわりたい方。ただし食事マナーのしつけは別途しっかり入れておくことを強くすすめます。
このこのごはん 全犬種・全年齢対応 国産無添加
年齢差のある多頭環境で「全員に同じフードを使えないか」と探しているときに、これが候補に上がりました。全年齢対応というのは多頭飼いにとって実はかなりありがたい設計で、仔犬とシニアが混在している家庭では特に使い勝手が高いです。無添加・国産という点で安心感はあります。消化トラブルも出にくかった印象で、胃腸が弱めのシニア犬にも使えたのは良かった点です。ただ、価格帯が高めなので多頭全員に使い続けるとコストはそれなりにかかります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 全犬種・全年齢 |
| 特徴 | 国産・無添加・厳選自然素材 |
| タイプ | ドライ |
| 分類 | 総合栄養食 |
👤 こんな人向け: 仔犬とシニアが同居している多頭家庭、無添加・国産にこだわりたい方。コストより安心感を取りたい方に向いています。
ピオラ Piola ドッグフード 半生タイプ 800g
食欲が落ちた子や偏食犬がいる多頭家庭で試してみたフードです。半生タイプ・グレインフリー・高たんぱくという組み合わせは、食欲が落ちているシニア犬や偏食犬に対してアプローチしやすい設計になっています。実際、食いつきが悪かった子が割とすんなり食べ始めたときは「これか」と思ったんですが、ここで失敗談があります。もう一頭が半生系のテクスチャーを嫌がって、においを嗅いで即離れるという反応をしたんです。これ、実は犬がストレスになってる可能性があって、半生フードの「湿った質感」を嫌う犬は一定数います。多頭の中の一頭だけに使う、という使い方が現実的かもしれません。
👤 こんな人向け: 食が細い子・高齢犬がいる多頭家庭でのサポートフードとして。メインよりサブ使いでうまくはまる場合があります。
ACANA アカナ ドッグフード アダルトスモールブリード 2kg
プレミアムフードの中でも、長期使用してみて感じることが多かった一品です。1年以上使い込んでの話をします。原材料の質が高く、高たんぱく・低炭水化物という設計は、犬本来の食性に近いという意味で犬目線で言うと正直なところ支持できます。毛艶の変化は体感として感じやすく、特に切り替えから2〜3ヶ月で「なんか毛がきれいになったな」と気づく飼い主さんが多いです。ただ、切り替え時に消化器系が追いつかない子がいました。高たんぱくフードへの急切り替えは胃腸に負担がかかることがあって、これは僕も一頭で経験しました。10日以上かけてゆっくり移行させれば落ち着くケースがほとんどですが、焦らずにやることが大事です。
良かったところ
- 原材料の質が高く、毛艶・体調の変化を感じやすい
- 犬本来の食性に近い高たんぱく・低炭水化物設計
- 長期使用しても飽きにくく、食いつきが安定している
気になるところ
- 切り替え時に消化器系のトラブルが出やすいため移行は慎重に
- 価格が高く、多頭全員に使うとコストが大きい
- 2kgサイズは多頭飼いには少量で、頻繁な購入が必要
👤 こんな人向け: コストより質を優先できる多頭飼いの方、特に毛艶や体型管理に課題を感じているプレミアムフード派に。
ビタワン ドッグフード 5つの健康バランス 小粒 ビーフ味・野菜入り 1.2kg
正直に書きます。これは「多頭飼いの現実的な選択肢」として紹介しますが、個人的にはメインフードとしての常用よりもサブ使い推奨の立場です。ただ、毎日複数頭に大量消費するコスト現実に直面したとき、この価格帯で国産・小粒という条件は選択肢として十分あります。体型・毛艶への影響は、プレミアムフードと比べると差は出てきます。ただそれは当然で、価格なりの設計です。
良かったところ
- コストを抑えたい多頭飼いの現実解として機能する
- 国産・小粒で小型犬にも使いやすい
気になるところ
- 長期的な毛艶・体調管理の面ではプレミアムフードに劣る
- 1.2kgは多頭飼いにはすぐなくなる容量
👤 こんな人向け: コスト圧縮が必要な時期の多頭飼いの方。プレミアムフードとローテーションしながら使う方法もあります。
サンライズ じゅわリッチ 黒毛和牛・チーズ入り 1.7kg
これはご褒美戦略フードとして衝動買いしたんですが、意外と使い道が明確で気に入っています。「黒毛和牛・チーズ入り」というネーミングは完全に人間向けのマーケティングですが、嗜好性は本物です。しつけの観点では、ここが重要な話になります。僕が最初にやらかしたのは、多頭環境でこれをごほうびとして全員に同時配布したことです。普段のフードより明らかに嗜好性が高いものを複数頭の前で出すと、食べ終わった子が他の子のを狙う行動が出やすくなります。これ、実は犬がストレスになってる可能性があって、「自分だけもらえるか確認できない状態」が不安を煽るんです。一頭ずつ別室で特別なごほうびとして使う運用に変えてから、トラブルが出なくなりました。
良かったところ
- 嗜好性が高くごほうびフードとして使いやすい
- 1.7kgと適度な容量で使い切りやすい
気になるところ
- 多頭に同時に与えると取り合い・嫉妬行動を誘発しやすい
- 毎日のメインフードには嗜好性が強すぎる場合がある
👤 こんな人向け: しつけや特別なごほうびとして使いたい多頭飼いの方。ただし多頭同時配布は避け、個別に与えることを前提にしてください。
Nutro シュプレモ 超小型犬〜小型犬用 体重管理用 成犬用 3kg
多頭の中に「一頭だけ太りやすい子」がいる家庭、地味に困りますよね。うちでも、同じフードを同じ量あげているのに一頭だけ体重が増えてきた時期があって、その解決策として試したのがこれです。問題は「ダイエットフードを食べてほしい子だけに食べさせる」という管理の難しさで、早食いの子に先に食べられてしまうとか、食事場所が近いと覗きに来てしまうとか、多頭飼いあるあるに直面します。完全に食事場所を分けることを前提に導入すると、かなりうまく機能するフードでした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 超小型犬〜小型犬・成犬(体重管理用) |
| 内容量 | 3kg |
| 粒サイズ | 小粒 |
| 特徴 | 厳選自然素材・香料着色料無添加 |
| 分類 | 総合栄養食 |
良かったところ
- 体重管理が必要な子への対応がしやすい
- 自然素材ベースでカロリー調整フードにありがちな粗悪感がない
- 小粒設計で小型犬に使いやすい
気になるところ
- 多頭で一頭だけ管理する場合、食事場所の完全分離が前提になる
- 体重管理フードのため、健康な成犬には長期使用に向かない場合がある
👤 こんな人向け: 多頭の中に体重管理が必要な子がいる家庭。「食事場所を分けられる環境」があることが使いこなしの条件です。
多頭飼いに適したドッグフード・しつけグッズの選び方ガイド
多頭飼いを始めてしばらく経ったころ、僕は盛大にやらかしました。当時3頭いた犬たちに「みんな食べるから」という理由だけで同じフードを与え続けた結果、シニアの子の体重が落ち、若い子の毛質が悪化しました。「多頭だから全員まとめて管理」という発想そのものが間違いだったんだと、そのとき痛感しました。しつけグッズも同じです。犬目線で言うと、1頭に合うものが別の1頭に合うとは限りません。
「犬種・年齢・本能タイプ」で選び方はまるで変わる
しつけの観点では、多頭飼いのグッズ選びでいちばんやりがちな失敗は「同一商品の大量購入」です。犬には大きく分けて「追いかける本能(テリア・ハウンド系)」「噛む本能(モロシャン系・牧畜犬系)」「探す本能(スパニエル・レトリーバー系)」があります。おもちゃひとつ選ぶにしても、追う系の子にはロープより動くおもちゃ、噛む系の子には硬いチュウ系、探す系の子にはノーズワークマットが向いています。全員に同じロープおもちゃを与えると、本能が満たされない子がリソースガーディング(所有物の独占)に走るケースがあります。フードについても同様で、年齢差が2歳以上ある多頭飼いでは、栄養バランスの要求がすでに異なります。
犬種・年齢別の選び方チェックリスト
- 年齢差2歳以上 → フードは個別対応(全頭共通は避ける)
- 体格差が大きい → 粒サイズ・カロリー密度を犬種ごとに確認
- テリア・ハウンド系が混在 → 動く系おもちゃを別途用意する
- 噛む力が強い子がいる → ロープ・ぬいぐるみ系は一緒に使わない
- シニア混在 → 関節・消化サポート成分が入ったフードを別ルートで確保
- 食欲差が激しい → 早食い防止ボウルの導入より「食事場所の完全分離」が先
しつけグッズは「群れの中での使いやすさ」で絞る
しつけの観点では、多頭飼いのしつけグッズに求めるべき要件は「1頭向け」とは異なります。1頭が使っていても別の子が邪魔しにくい構造か、音や刺激が他の子に干渉しないか、この2点が最低ラインです。たとえばクリッカーは音が全頭に届くので、多頭飼いでいきなり複数頭に使うと「誰への合図かわからない」状態になります。導入するなら必ず1頭ずつ、別室か時間を分けて条件付けしてからが鉄則です。これ、実は犬がストレスになってる可能性があって、「クリッカーを聞くと不安になる」犬が多頭飼い家庭に意外と多いんです。
しつけグッズ選びで外せないポイント
- 音・光・振動系グッズ → 多頭への干渉が少ないか確認してから導入
- 給餌系グッズ(コング・ノーズワーク等)→ 必ず1頭ずつ別室で使用が基本
- リード・ハーネス → 他の子に引っかかりにくい形状かどうかも確認ポイント
- クレート → 全頭分+1個を目安に。逃げ場が確保できる頭数分が理想
フード選びの「これだけは押さえて」チェック3点
僕が多頭飼い家庭のトレーニング相談を受けるとき、フードの話になると必ずこう聞かれます。「全頭同じものでいいですか?」。正直なことを言うと、同一フードで管理できるのは「同犬種・同年齢・同体格・健康状態も似ている」という条件がそろった場合だけです。現実にはほぼ存在しません。現実的な落としどころとして、僕が伝えているのは「ベースフードは成犬用全犬種対応を軸に、シニアや療法食が必要な子だけ別フードに切り替える」という方法です。全部バラバラにすると管理コストが跳ね上がるので、まず「何頭か特別対応が必要か」から整理するのがコツです。
フード選びで最低限確認する3点
- 対象年齢(子犬・成犬・シニア)が全頭の実年齢に対応しているか
- 最低限の動物性タンパク質が原材料の上位に記載されているか
- カロリー密度が最も小さな体の子に過剰でないか
「原材料の上位」というのは、多くのフードで重量順に記載されているため、1〜3番目に穀物ばかり並んでいるものはタンパク質量が実質少ない可能性があります。犬目線で言うと、犬は肉食寄りの雑食なので、この順番は地味に重要です。
多頭飼いで「やめた方がいい」選び方パターン
気をつけたい選び方
- 「多頭割引があるから」だけでフードをまとめ買い → 体質に合わなかったときのロスが大きい
- 「人気ランキング上位だから」で即決 → 犬種・サイズ適性を無視しがち
- おもちゃを全頭分まとめて同じ種類で購入 → 本能タイプが違えばストレスの原因になる
- 「1頭が気に入ったから全頭に」 → 嗜好は個体差が大きく、同じ家の犬でも好みはバラバラ
選び方の軸さえ固まれば、商品選びは格段に楽になります。
多頭飼いのしつけトラブルQ&Aと実践テク

多頭飼いをはじめてから「こんなことになるとは思わなかった」と相談を受けることが、本当に増えました。トレーナーとして現場で見てきた経験をもとに、よくある質問に答えていきます。
Q1. ご飯の時間に取り合いが起きます。どうすれば落ち着きますか?
これは多頭飼い相談の中でも、断トツでよく聞かれます。犬目線で言うと、食事は「資源をめぐる競争」です。群れの中で食べ物を守ろうとするのは本能的な行動なので、叱るだけでは根本的に解決しません。まず試してほしいのが「完全な空間分離」です。同じ部屋の対角線に置くだけでは不十分で、視線が届かない状態にするのが理想です。視線が届くだけで興奮が持続する犬は多いです。
食事時に押さえたいポイント
- 食事場所は視線が届かない別室か、仕切りを使って完全分離する
- 食べ終わった犬のお皿はすぐ片付ける(残り香でケンカのもとになる)
- 給餌の順番は毎回固定する。「順番制ルール」を作ることで犬が流れを学習する
- 早食い防止ボウルを使うと食事時間が均等化しやすく、速い犬が終わって他の犬に向かうリスクが減る
「順番制ルール」について少し補足します。どちらの犬を先に呼ぶかを毎回同じにするのがポイントで、順番を決めることで犬側が「次は僕の番だ」と予測できるようになります。しつけの観点では、予測可能な環境を作ることが犬の落ち着きに直結します。
Q2. トイレを共用させてもいいですか?
1頭用のトイレを複数頭で共用しているケースを見ると、たいてい粗相が増えています。犬はニオイで「ここは僕のトイレか」を判断します。他の犬のニオイがついたトイレを嫌がる犬は珍しくありません。目安は頭数+1枚です。3頭いれば4枚。多いと感じるかもしれませんが、粗相による掃除の手間と比べると安いと思います。設置場所も分散させるのがベターです。すべて同じ場所にまとめると、トイレコーナーへの「渋滞」と縄張り意識が重なってトラブルになることがあります。
Q3. 遊んでいたら急にケンカになります。止め方がわかりません。
これ、実は犬がストレスになっている可能性があって、遊びそのものが問題ではないことが多いです。犬の遊びには「アラウザル(興奮の高まり)」というフェーズがあります。興奮が臨界点を超えたときにケンカに転じやすく、そこに気づかず遊ばせ続けるのが原因になりやすいです。
遊び中断のサイン
- どちらかの犬のしっぽが背中より高く上がり、硬直している
- 遊びながらも唸り声のトーンが変わってきた
- 一方的に追いかけ続けて、追われている側が逃げの姿勢しか取れていない
- 口周りの筋肉が固くなり、パンティング(口を開けた呼吸)が止まった
止め方は「割り込まない」が基本です。ケンカが始まってから間に入ると、飼い主が巻き込まれてケガをするリスクがあります。僕が現場でよく使うのは、大きな音を出して気を逸らし、双方を別の部屋に誘導するという方法です。笛やクラッカーのような音が有効で、その間に物理的に空間を分けます。「コマンドで止める」を目指す方も多いですが、興奮が高まった状態ではコマンドが入らないことがほとんどです。しつけの観点では、ケンカになる前に終わらせることを最優先に考えてほしいです。
Q4. 1頭だけ覚えが悪いと感じます。多頭だと学習が遅くなりますか?
これはよくある誤解で、多頭飼いが学習を遅らせるというよりも、「他の犬を見て集中が乱れている」ことが原因である場合がほとんどです。しつけの観点では、トレーニングは必ず1頭ずつ行うのが大原則です。他の犬が視界に入っているだけで注意が分散します。「もう1頭が上手にできているのを見て学ぶだろう」というのは人間的な発想で、犬は基本的にそういう学び方をしません。
でも、個別でトレーニングする時間なんて正直取れなくて…
気持ちはわかります。でも1頭5〜10分でいいんです。全員まとめて30分やるより、1頭ずつ10分の方がはるかに定着します。
実践テク:しつけグッズを使う順番を間違えていた話
以前、知り合いの多頭飼いオーナーさんから「トリーツポーチを買ったけど逆効果だった」という話を聞きました。ポーチを出した瞬間に全頭が飼い主に群がってきて、個別トレーニングどころではなくなったというんです。犬目線で言うと、「ポーチ=おやつが出る」という条件付けが先に完成してしまっていたんですね。しつけグッズはあくまでトレーニングの補助であって、グッズを出すこと自体がイベントになってしまうと本末転倒です。この話、笑えないんですよね。僕も以前、クリッカーを複数頭がいる前で使い始めてしまって、1頭にマーキングしたつもりが全員に届いてしまい、誰の行動を強化しているのかわからなくなった経験があります。後悔というか、完全に段取りのミスでした。グッズを導入するときは、1頭ずつ・他の犬が見ていない環境で慣らす。 これが守れていないと、どれだけいいグッズを使っても効果が半減します。
Q5. ペット保険、多頭飼いだとどう選べばいいですか?
これは少し毛色が違う質問ですが、多頭飼いオーナーさんからよく来るので取り上げます。多頭飼いの場合、保険の選び方で重要なのは1頭ごとに個別加入が必要かどうかと、多頭割引があるかの2点です。いくつかの保険会社では、同一世帯の複数頭に加入すると保険料が割引になるプランがあります。犬種・年齢によって保険料は大きく変わるため、全頭まとめて比較できる一括見積もりサービスを活用するのが現実的です。
多頭飼いのペット保険チェックリスト
- 同一世帯の多頭割引があるか確認する
- 補償内容が犬種・年齢にあっているか(老犬が含まれるなら通院補償が手厚いプランを)
- 免責事項を全頭分チェックする(犬種特有の疾患が除外されていないか)
- 加入年齢上限を必ず確認する。高齢犬は加入できないプランも多い
👤 こんな人向け: 2頭以上飼っていて、どの保険会社が割引対象かまだ比較できていない方
全商品比較表

| 商品名 | 重量 | 特徴 | こんな人向け |
|---|---|---|---|
| Nutro ナチュラルチョイス 小型犬用 成犬用 チキン&玄米 3kg | 3kg | 香料不使用でも嗜好性が高く、食べ残しが減った | 食事まわりのトラブルを減らしたい小型犬多頭飼いの方 |
| 大地のレシピ ドッグフード 成犬用 ラム1kg 3個セット | 1kg×3 | 単一たんぱく質でアレルゲンの特定がしやすい | 多頭の中にアレルギーや皮膚トラブルを抱えた子がいる家庭 |
| グラン・デリ ジャンボパック | 2.9kg | 大容量で多頭飼いの消費ペースにも対応しやすい | 食べない子がいて困っている多頭飼いの方 |
| このこのごはん 全犬種・全年齢対応 国産無添加 | — | 全年齢対応で年齢差のある多頭飼いに便利 | 仔犬とシニアが同居している多頭家庭 |
| ピオラ Piola ドッグフード 半生タイプ 800g | 800g | 食欲が落ちた犬・偏食犬に対して食いつきが改善 | 食が細い子・高齢犬がいる多頭家庭 |
| ACANA アカナ ドッグフード アダルトスモールブリード 2kg | 2kg | 原材料の質が高く、毛艶・体調の変化を感じやすい | コストより質を優先できる多頭飼いの方 |
| ビタワン ドッグフード 5つの健康バランス 小粒 ビーフ味・野菜入り 1.2kg | 1.2kg | コストを抑えたい多頭飼いの現実解として機能する | コスト圧縮が必要な時期の多頭飼いの方 |
| サンライズ じゅわリッチ 黒毛和牛・チーズ入り 1.7kg | 1.7kg | 嗜好性が高くごほうびフードとして使いやすい | しつけや特別なごほうびとして使いたい多頭飼いの方 |
| Nutro シュプレモ 超小型犬〜小型犬用 体重管理用 成犬用 3kg | 3kg | 体重管理が必要な子への対応がしやすい | 多頭の中に体重管理が必要な子がいる家庭 |
※ 価格は2026年04月22日時点のものです。最新の価格はリンク先でご確認ください。
まとめ
- 多頭飼いでは、食事・遊び・トイレなど日常のちょっとした場面で犬同士のトラブルが起こりやすいです。犬目線で言うと、本能的な競争やリソースの奪い合いがストレスの原因になることが多いです。
- しつけの観点では、同じもの・同じタイミングで与えたり、グッズ選びを「人間都合」でしてしまうと、逆に犬たちの関係を悪化させるリスクがあります。
- ドッグフードやしつけグッズは「犬の本能を満たせるか」を基準に選び分けることで、無用なトラブルやストレスを大幅に減らせます。
- 体質・年齢・性格の違いを見極めて、犬ごとに適したフードやグッズを与えるのが多頭飼い成功のコツです。全員に同じものを無理に与えるのは失敗のもとです。
- 多頭飼いのしつけテクニックとして「分離給餌」「トイレの複数設置」「遊びの介入と中断」などを上手に使うことで、犬同士が安心して過ごせる環境を作れます。
よくある質問
- 多頭飼いでドッグフードを選ぶとき、最も大切なポイントは何ですか?
-
犬の本能を満たせるかどうか、さらにそれぞれの犬の体質や年齢、性格に合っているかを重視することです。全頭に同じものを与えることがストレスやトラブルの原因になることがあるため、個別対応を意識しましょう。
- 同じフードを与えているのに、片方だけ食べない・トラブルが起きるのはなぜ?
-
犬目線で言うと、食の好みや消化のしやすさ、アレルギー、順位意識などが影響している場合があります。しつけの観点では、食事の環境や与え方も見直す必要があります。個々の犬に合うフードや分離給餌などを検討してください。
- おもちゃやグッズの取り合いを防ぐにはどうしたらいいですか?
-
犬の本能を満たせる複数のおもちゃやグッズを用意し、それぞれの犬が独占できる時間や空間をつくることが大切です。また、飼い主が遊びの介入や中断を適切に行うことで、過度な競争やストレスを防げます。
- 多頭飼いの場合、トイレは何個必要ですか?
-
犬目線で考えると、最低でも頭数+1個が理想です。トイレの取り合いやマーキングによるトラブルを避けるためにも、余裕を持って設置しましょう。
- しつけグッズ選びで気をつけるべきことは?
-
「犬の本能を満たせるか」を常に基準にしてください。例えば、噛みたい・引っぱりたい本能が強い犬には耐久性のあるグッズが、安心したい犬には自分だけのスペースを与えるグッズが向いています。かわいさやデザインだけで選ばないようにしましょう。
- 多頭飼いで起きやすいトラブルを減らすコツは?
-
犬同士が安心して過ごせる距離感を大切にし、個々の犬の違いを尊重することが大切です。食事や遊び、休憩などすべての場面で「それぞれが満足できる環境」をつくることがトラブル回避のポイントです。
関連記事
参考情報
- Nutro(ニュートロ)公式サイト:https://www.nutro.jp/
- ユニ・チャーム グラン・デリ公式ページ:https://www.petline.co.jp/products/dog/brand/grandeli/
- ACANA(アカナ)公式サイト:https://acana.com/ja-JP/
- サンライズ(ペットフード)公式:https://www.sunrise-petfood.com/
- ビューティープロ公式:https://www.beautypro.jp/
この記事を書いた人
ドッグトレーナー・リク
家庭犬トレーナー
多頭飼い家庭の現場経験を活かし、犬の本能としつけの両面から実践的なアドバイスを発信しています。
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本記事は、筆者の実体験や専門的見解、各メーカー公表情報をもとに情報をまとめたものです。紹介した商品やしつけ方法がすべての犬やご家庭に必ずしも適合することを保証するものではありません。フードやグッズの変更、しつけ方法の導入は、必ず愛犬の体質・性格を考慮し、必要に応じて獣医師や専門家へご相談ください。商品詳細・最新情報は各公式サイト等をご確認ください。







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